No. 016

下肢静脈瘤の予防方法とは?

No.016 下肢静脈瘤の予防方法とは?

下肢静脈瘤は足の静脈が逆流することが原因

下肢静脈瘤は静脈の弁が壊れて血液が逆流することで生じます。一方、犬猫などの四足動物は下肢静脈瘤になりません。これは犬などでは心臓と同じ高さに平行に足の静脈の弁があるので、負荷がかからないからです。一方、人間は立つことで手が使えるようになり、文明を発達させてきましたが、立つことによって心臓が足よりも高い位置になり、より高い圧力がかかることで、静脈の弁が壊れやすくなってしまいました。

下肢静脈瘤の具体的な予防法とは?

患者様より良く聞かれることなので、知りたいという方が多いと思われる下肢静脈瘤の予防法ですよね。下肢静脈瘤の原因は遺伝的な要素も多いのですが、具体的な予防方法をお伝えしていきたいと思います。

下肢静脈瘤の予防法1:弾性ストッキングの着用

では、静脈瘤を予防するために弁を壊れにくくするにはどうしたらいいか、まず、犬と同じように四つん這いで生活する。これは現実的ではないですよね。最もお勧めするのが、医療用ストッキングで足を圧迫することです。足首には、もし静脈の弁がなければ50mmHg以上もの圧力がかかると言われています。怪我をすれば、動脈のように天井まで血液が吹き上がる圧力です。しかし、医療用ストッキングを履くことで、この圧を下げることができます。実際、医療用ストッキングを着用していれば、下肢静脈瘤にはなりません。最大にして唯一の予防法ですね。ただ難点は、暑い時期などずっと履いていることが困難だということです。でも、絶対に下肢静脈瘤になりたくない人にはお勧めのストッキングです。

下肢静脈瘤の予防法2:適度に足を動かす

あとはじっとしているのがよくないので、足の筋肉ポンプ作用をよく発揮させるために、ふくらはぎの伸び縮み運動を行うことです。座っていてできるのが、「貧乏ゆすり」運動です。貧乏ゆすりはかなり下肢静脈瘤の予防になります。あとは、立っているときに、つま先立ちを数回するだけでも、下肢静脈瘤は予防できます。貧乏ゆすりはかなり嫌なイメージで、子供のころは止めるように親や教師によく言われたかと思いますが、人目のない所では積極的に行ってもいいと思います。
なお、下肢静脈瘤の三大要因は遺伝、妊娠、立ち仕事なので、遺伝は避けられないにしても、妊娠しない、立ち仕事をしない、ことはできるかもしれませんが、これまた現実的ではありませんよね。

先ほど、四足動物は下肢静脈瘤にならないというお話をしましたが、実際、ももの付け根を最後に心臓まで体の中に静脈には弁がありません。なので、ももの付け根の足の静脈の弁が非常に重要になってきます。ここをterminal valve(最後の終末弁)というのもその理由からです。もし神様が、人間が立つことを予測して、体の中の静脈に1個でも弁を付けてくれていれば、人類は下肢静脈瘤にはならなかったかもしれません。しかし、神様は人間が立つとは思っていなかったのでしょうか。時々私が患者さんに、「下肢静脈瘤は神が忘れ給うた病気なのかもしれませんね」、とお話しするのも、その理由からなのです。

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監修医師紹介

百川文健医師
横浜静脈瘤クリニック
百川 文健医師
保有資格
日本外科学会 外科専門医日本脈管学会 脈管専門医 / 下肢静脈瘤 血管内焼灼術指導医
経歴
2006年弘前大学医学部医学科卒業
2007年東京慈恵会医科大学付属病院初期研修
2009年東京慈恵会医科大学柏病院外科勤務
2010年厚木市立病院外科勤務
2011年春日部市中央総合病院外科勤務
2012年東京慈恵会医科大学柏病院外科、血管外科勤務
2014年東京慈恵会医科大学付属病院外科、血管外科勤務
2015年厚木市立病院外科、血管外科勤務
2017年埼玉循環器呼吸器病センター血管外科勤務
2020年横浜静脈瘤クリニック 院長

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