横浜静脈瘤クリニックTOP > 下肢静脈瘤とは > 硬化療法とは?
硬化療法は血管内に硬化剤を入れ、血管を固め徐々に吸収させ、病的血管を消してしまう方法です。お薬はポリドカスクレロールというもので、もともとは麻酔薬として開発されたお薬でした。たまたま痔の手術の麻酔の時に、痔の中に薬剤が入ってしまったところ、痔が治ったことから、静脈瘤の治療に応用されるようになったという面白い経緯のお薬です。痔もお尻にできる静脈瘤なのです。
針は32~34Gという細い針を使用しますので、予防接種などよりは痛くありません。通常は16~18Gですので、18Gで1.2mm、32Gで0.2mmと六分の一の細さです。世界最小の注射針です。
現在は、フォーム硬化療法と言って、特殊な器具を用い、お薬を泡立てて使用します。このことにより、薬剤が定着しやすくなり効果が高くなりました。以前は液体のまま原液で使用していましたが、薬剤がすぐに流れて移動してしまうため、注射後すぐに圧迫しなければならなかったのです。現在は注射後ゆっくりストッキングを履いても大丈夫です。また、皮膚への直接刺激も減ったため、しみの発現も少なくなり、しみが出たとしても色が薄くなりました。
注射後は、最低10日間はストッキングを履いていただき、圧迫を継続します。この時の圧迫が甘いと、しこりが大きくなります。注射直後の3日間は入浴時以外、24時間着用となります。なお、注射当日はシャワーだけにしていただき、翌日からの通常入浴となります。また、交通事故防止の観点から、注射当日の車の運転は避けて頂いております。施術後の特別な運動制限はありませんが、しこりになった部位はしこりが消える半年くらいは直接マッサージできませんのでご注意ください。たまに注射した血管がしみになる方がおられますので、基本的にしみになってもいいからボコボコ血管を消したいという方にお勧めの治療です。
治療は保険診療で、片足何カ所あっても5,500円です。最終診察日より半年以上経過すると再度注射できます。ボコボコ血管が気になる方は、初診当日注射できますので、お気軽に受診ください。